マンスリーレポート(2026年5月) - エニグマ1号ファンド

マーケット概況

5月の日経平均は、4月と同様に、米国とイランの和平合意への期待、及び人工知能(AI)を巡る過度な楽観と好調な米国企業決算を受けた半導体関連株・ハイテク株の高騰が、原油価格高、インフレ懸念による世界的な国債利回りの上昇等のリスク要因を圧倒し、月間では大幅に上昇した。

序盤は、人工知能(AI)主導の大規模な企業設備投資の拡大に支えられ、第1四半期の米国実質国内総生産(GDP)の伸びが加速したこと、及び日米の堅調な企業四半期決算と原油安を追い風に株価は急騰した。更にGW連休中には、米国とイラ⁠ンは戦争終結に向けた覚書で合意に近づいているとの報道もあり、中東紛争解決の期待が高まったことで、GW明けに日経平均は最高値を更新し、5/13(水)には63,000円台まで到達した。

中盤は、序盤の急騰に対する利益確定売り、エネルギー価格の高騰と長期的なインフレへの懸念を反映した米国国債利回りの上昇、日本銀行の早期利上げ観測を背景として日本国債利回りの上昇等により、株価は調整局面となり、5/20(金)には60,000円を割り込むまで下落した。

しかし終盤においては、トランプ米大統領が、米国とイランとの間での和平交渉が「最終段階」にあると述べたことによる和平合意への再度の期待の高まり、出資する米国オープンAI(生成AI未公開企業)の新規株式公開(IPO)の申請関連報道による、日経平均への寄与度が高いソフトバンクグループ(SBG)の連日の急騰等により、株価は上昇トレンドを形成し、最高値を再度更新した。最終的に5月は66,300円台で終えた。月次でみると日経平均は+11.9%、TOPIXは+6.2%と大幅に上昇した。

当月のポジション推移及びパフォーマンス

国内上場企業の3月期決算にて、AI・半導体関連セクターに支えられた業績の堅調さが確認できた一方で、4月米消費者物価指数の約3年ぶりの高い伸びを受けた日米長期金利の急上昇等に基づき、5/15夜間から5/21にかけて、買いから売りに変更し、レバレッジを0.19倍から0.60倍に拡大しました1

しかしその後、市場予想を大幅に上回る26年第1四半期の日本の実質GDP成長率、米・イラン間の和平協議が「最終段階」にあるとの米大統領発言を受けた市場の期待形成(米国債金利低下・原油価格急落)、及び国内企業決算通過後も継続する海外投資家による日本株(現物株)買い越し等に基づき、5/21夜間から5/26にかけて、売りから買いに変更し、レバレッジを0.60倍から0.08倍に縮小しました2

結果として月次トータル・リターンは▲0.26%となりました。5月は好調な米企業決算を受けたAI・半導体関連株に対する期待が、インフレ懸念を背景とする世界的な国債金利上昇等のマクロのマイナス要因を上回る結果となりましたが、6月に相次ぐ日米欧主要中央銀行の政策決定会合の結果を注視しながら、適切なリスク管理をもとにリターン向上を目指します。

1 株価リターンモデルのシグナルは"買い"から"売り"に変化し、日経平均の実際の価格は株価水準モデルの理論価格より割高な水準であった。
2 株価リターンモデルのシグナルは"売り"から"買い"に変化し、日経平均の実際の価格は株価水準モデルの理論価格より割高な水準であった。

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