マンスリーレポート(2023年12月) - エニグマ1号ファンド
マーケット概況
12月の日経平均は、米国11月雇用統計の堅調な結果や米国11月消費者物価指数(CPI)の鈍化に伴って米連邦準備理事会(FRB)が24年の早い時期に利下げに転じるとの市場期待によるプラス要因と、日米金利差縮小に伴う為替市場での急な円高・ドル安による輸出関連企業の業績悪化懸念のマイナス要因が拮抗し、結果として株価の変動はほぼなかった。
序盤は、為替市場での急な円高・ドル安、米国ハイテク株安等により、33,000円を切る水準まで下落した。一時、米国ISM非製造業景況感指数の大幅上昇により米国景気懸念が和らぎ株価は値を戻したが、12/7の日銀総裁の発言を受けて金融緩和政策の修正期待が市場で高まると、32,300円台まで株価は下落した。
その後は、米国11月雇用統計の堅調な結果や米国11月CPIの鈍化に伴うFRBの早期利下げ期待が、為替市場の円高・ドル安の逆風を上回り33,000円近くまで緩やかに値を戻した。更に12/19に日銀が現行の大規模な金融緩和の維持を決定すると、緩和政策修正を想定していた投資家の株・先物買戻しにより株価は33,500円を超える水準まで大幅に上昇した。
終盤にかけては、FRBの早期利下げ期待と為替市場の円高・ドル安進行による企業業績悪化懸念が拮抗し株価は揉み合う展開となった。
結果として12月は33,400円台で終えた。月次でみると日経平均は▲0.1%、TOPIXは▲0.4%と小幅な下落となった。
当月のポジション推移及びパフォーマンス
当ファンドは、12/5夜間公表の米国の景況感指数や雇用関連指標から企業活動の堅調さと労働需給の緩和が示唆されたことを受け、12/5夜間から12/6日中にかけて、ファンドポジションを"買い"に変更し、レバレッジを0.25倍に縮小しました 1。
またその後は、12/14のFRBによる政策金利誘導目標の据え置き、欧州中央銀行(ECB)による主要政策金利の据え置き及び新型コロナウイルス禍対応として導入した資産購入策の特別枠(PEPP)の縮小時期の前倒し(但し縮小ペースは緩慢)、12/19の日銀による大規模金融緩和策の維持等、一連の主要中銀の金融政策に関する決定内容を踏まえ、ファンドポジション及びレバレッジを維持しました 1。結果として月次トータル・リターンは+0.77%となりました。
1 各時点において株価リターンモデルで"買い"を確認し、かつ日経平均は株価水準モデルの理論価格レンジより高い(割高な)水準であった。

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