マンスリーレポート(2022年5月) - エニグマ1号ファンド

マーケット概況

5月の日経平均は、ゴールデンウィーク明け5/9以降の序盤は、米国金融引き締めによる長期金利上昇、新型コロナ対策のため経済活動制限が続く中国景気の先行き懸念、ウクライナ情勢懸念などの悪材料が重荷となり、日経平均は一時25,000円台まで下落した。

中盤から終盤にかけては、急ピッチな株価下落を受けた自立反発狙いの買い、企業業績から割安感が意識される銘柄への買いの国内プラス要因と、中国金融緩和(住宅ローン向け指標金利引下げ)や米政府の「対中国関税引き下げ検討」発言といった海外プラス要因に対して、心理的な節目である日経平均27,000円近辺での利益確定売りの国内マイナス要因と、米国小売企業決算の悪化を契機とした急速なインフレ進行による景気減速懸念といった海外マイナス要因が拮抗し、日経平均は26,000円台で上下する展開となった。

しかし月末において、米国の4月個人消費支出(PCE)物価指数の伸び率が前月に比べて鈍化したことでインフレ加速警戒感の後退により米株式相場が大幅に上昇した影響や、日本政府が6月にまとめる「新しい資本主義」の原案についての将来の成長を見据えた戦略面の評価、及び中国上海における6月からの新型コロナウイルス対策規制緩和の公表といった国内外プラス要因が相次ぎ、日経平均は大幅に上昇した。

月次でみると日経平均は+1.61%、TOPIXは+0.69%の上昇となった。

当月のポジション推移及びパフォーマンス

当ファンドの5月のポジション推移及びパフォーマンスは以下の通りとなりました。

[5/6(金)] 中国の景況感悪化、及び5/5早朝の米国FRBの金融引き締め政策(利上げ0.5%、量的引き締め6月開始)発表等に伴い売買判断を行った結果、株価リターンモデルでは引き続き売りのシグナルを確認。一方で日経平均株価は、株価水準モデルの理論価格レンジより高い水準に変化。結果、ファンドポジションはショートを継続、レバレッジを0.25倍から1倍に変更。

[5/12(木)] 米国金融引き締め、中国新型コロナによる都市ロックダウン、ロシア・ウクライナ情勢等に伴い、株価リターンモデルでは引き続き売りのシグナルを確認。一方で日経平均株価は、株価水準モデルの理論価格レンジより低い水準に変化。結果、ファンドポジションはショートを継続、レバレッジを1倍から0.25倍に変更。

[5/13(金)] 米国金融引き締め、中国新型コロナによる都市ロックダウン、ロシア・ウクライナ情勢等に伴い、株価リターンモデルでは引き続き売りのシグナルを確認。一方で日経平均株価は、株価水準モデルの理論価格レンジより高い水準に変化。結果、ファンドポジションはショートを継続、レバレッジを0.25倍から1倍に変更。

5月中盤までは米国の金融引締め政策の決定事項を考慮したショートポジションからの一部買い戻しが寄与し良好なパフォーマンスで推移しました。しかし中盤以降、日経平均は徐々に底堅さをみせ、マクロ環境面での目立った好材料が無い中、月末には動きの冴えない米主要株価指数とは対照的に大幅に上昇したことで、当ファンドの月次トータル・リターンは+0.35%となりました。

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