マンスリーレポート(2022年4月) - エニグマ1号ファンド
マーケット概況
4月の日経平均は、総じて米国、中国の政策に左右される展開となった。
序盤、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録での連邦準備理事会(FRB)の保有資産縮小や利上げなど金融引き締めを積極的に進めるタカ派姿勢を背景とする米国の景気減速懸念、コロナ感染拡大に伴う上海ロックダウン継続による中国の景気減速懸念により、日経平均は26,000円台前半まで下落した。
中盤にかけては、米長期金利上昇の一服感によるグロース株の買い、上海ロックダウン一部緩和による中国経済への過度な警戒感後退に伴う景気敏感株の買い、国内要因として円安進行による輸出関連株の買い等により、日経平均は3月末値近辺(27,000円台後半)まで値を戻した。
しかし4月22日早朝、FRBのパウエル議長がIMF会合で5月のFOMCで0.5%の利上げが「検討される」と発言したことで、再度金融引き締めへの積極姿勢による景気減退懸念が高まり下落傾向に転じた。またその後の上海ロックダウン強化及び北京での新型コロナ検査拡大による中国経済の減速懸念も相重なり、再度26,000円台前半まで下落した。
月末の日銀会合で金融緩和の姿勢が改めて強調されたことで値を戻したものの、月次でみると日経平均は▲3.50%、TOPIXは▲2.40%の下落となった。
当月のポジション推移及びパフォーマンス
当ファンドの4月のポジション推移及びパフォーマンスは以下の通りとなりました。
[4/4(月)]中国景況感の悪化及び海外勢の日本株大幅売越しの反動期待等の要因をもとに売買判断を行った結果、株価リターンモデルでは買いのシグナルを確認。一方で日経平均株価の水準は、株価水準モデルの理論価格レンジより高い水準であった。結果としてファンドポジションをロング(買い)、レバレッジを0.25倍に変更。
[4/12(火)] 日本、欧州の景況感の改善に伴い売買判断を行った結果、株価リターンモデルでは買いのシグナルを引き続き確認。一方で日経平均株価の水準は、株価水準モデルの理論価格レンジより低い水準まで下落。結果として、ファンドポジションはロングを継続、レバレッジを0.25倍から1倍に変更。
[4/28(木)] 米国FRBの急速な金融引き締めによる景気減退懸念、日銀会合による大規模金融緩和姿勢の継続表明に伴い売買判断を行った結果、株価リターンモデルでは売りのシグナルを確認。一方で日経平均株価は、株価水準モデルの理論価格レンジより低い水準で推移。結果、ファンドポジションはショート(売り)に変更、レバレッジを1倍から0.25倍に変更。
4月は米国の金融政策を巡るFRB高官の発言や中国のコロナ関連報道に神経質な展開が続きました。また日本のGW期間中にFOMCを控えながら月末に日銀会合を迎えるなどファンドのポジション取りが難しい局面となりましたが、ポジションとレバレッジを管理することで当ファンドの月次トータル・リターンは▲0.06%となりました。

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